ヴォーリズ六甲山荘一般公開

ヴォーリズ六甲山荘は、１９３４年（昭和９年）にヴォーリズ建築事務所の設計により個人の夏の別荘として建てられ、

国登録有形文化財、近代化産業遺産、兵庫の近代住宅１００選に登録／選定されています。

この山荘は、ヴォーリズによる当初の設計がよく保たれ、保存状態も良好で、ヴォーリズ建築のなかでも

建築的価値・希少性の高い建物です。そこに住む家族を第一に考えた設計、六甲山の厳しい気候に対処した工夫、

夏の別荘らしさの演出が随所に見られ、ボランティアスタッフによる建物のガイドもあります。

軽食や喫茶の提供もしており、当時の別荘ライフに触れることができます。

一昨年、文化財を将来のために残し、また、今に活かすためのナショナル・トラスト活動として屋根を葺き替えました。

あわせて「ヴォーリズ記念・きょうだいの森」と室谷邸記念館もお楽しみください。

きょうだいの森は、ナショナル・トラスト活動の一環として文化財である山荘と

その周囲の自然や明治・大正期の六甲山開発当時の遺跡との共生を目指して作られた散策路です。

室谷邸記念館は、きょうだいの森の休憩所として、かつて須磨離宮前にあった室谷邸の部材を用いて再築されたものです。

室谷邸は、ヴォーリズ建築事務所により設計された阪神間の代表的な個人の住宅です。

保存運動もむなしく２００７（平成１９）年に解体されてしまいましたが、部材の一部が保存されていたのです。

外観は、正面の門から玄関扉までできる限り往時の姿を復元しました。

玄関扉の内側には展示室を設け、室谷邸や設計者ヴォーリズに関連する展示をします。

この機会に是非おいでください。